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コラム「説く盛りどんぶり」 54杯目

時代は常に若者が作る

いつの時代も新たな潮流は若者が切り開いていく。
それは歴史が証明している。
今の日本はバブルが弾け10年以上経っている。失われた10年とも云われた。土地、株、ゴルフ会員権、そして物の価格も下がり続けてデフレが続いている。今、生きている長老、先輩も経験したことがない現象である。
しかし、この間に社会に出た若者がいる。初めて見る実社会は会社の人減らしは当たり前。物価は下がる。新卒で仕事に就けない人もたくさんいる。パソコン、ケータイの無い生活など考えられない。
国は緊急経済対策(緊急を何度も使うと緊急でないのだが)と称して金をばらまき、国民への借金を増やし続けている。などなど挙げればきりがないが、これらは若者にとっては当然のことのように受け止める。なぜならば過去を知らないからです。
こういう中で新しい時代を切り開いて行くのは若者である。
たとえば外食産業は立派な産業だが30年前は外食産業という言葉は存在しない。大学を出て水商売に勤めるとは何事かといわれたものである。大成長期を経て成熟期になってきている。既存店売上はデフレの影響もあって約7年、前年割れしている。
悪い悪いと云われながら新しい会社もどんどん出来ていて、設立して数年で店頭上場する所もたくさん生まれている。
多くの社長は30才台である。
若者のニーズが分かるのは若者なのだ。
社会が変だ、おかしいと素直に思えるのも若者である。
政治は構造改革を断行すると言いつづけて何年経つのだろうか。
官主体の国家体制を民主体にするという簡単な理屈を利害が絡むので出来ないでいる。
そんなことをしている間に民間の若い力と知恵で時代を切り開いていく。
米でも食管法など全く知らない若者が新しい世界を切り開いていく。
農業経営者が自分で作った米や農産物を自分で販売するという流れも一段と増えてきた。
都市部に近いところは地の利を活かし直売所を設ける所が増えている。農協もそれぞれの支所で直売所を開設し地域の採れたて農産物を販売している。
一番典型的なことはインターネットでの販売であろう。
インターネット上の店舗で物の売買が行われていることは、土地や建物が見えないから信じられない人が多いのではなかろうか。
インターネット人口が爆発的に増えていることも見えにくい。消費が増えないと嘆くが電話代や情報通信費は家庭消費でも何倍にも増えている。
米流通も間違いなく変化している。

みのる

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