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コラム「説く盛りどんぶり」 55杯目

国際化時代が動き出した

国際化時代が目に見えるように動き出した
毎日毎日、MLBのニュ-スで日本中が湧きかえっている。日本ではアメリカから来た選手をあんなにまで報道するだろうか?
勿論私自身も大いに楽しんで元気付けられている方なので文句をいうつもりはない。あっぱれで、感動してしまう。
これも以前の常識を知らない若い人である事は言うまでも無い。
一方、日本の野球界は危機感しきりである。魅力ある選手はみんなあちらに行ってしまって誰も自分達の方を見てくれなくなってしまうのではないかと……
日本の選手のレベルアップは勿論だが、見る方は面白い方がいいにきまっている。これも時の流れの一つだと思うが、さて困った事だ。どう対応するのか興味がある。
遅れてはいるが、ゴルフ界も同じである。誰かス-パ-スタ-が現れれば同じ事に成る条件は整っている。

野茂投手が、前例にとらわれず単身乗り込んで7年である。「若い海の国の人」の行動だ。
尤も、以前には厳しい業界ル-ルがあって出来なかった事もある。ル-ルを変えても、あれやこれやと守旧派の障害があり、このくらいの時間はかかると言う事かもしれないが、野球界の規制緩和(ル-ル変更)の結果である。
そしてそれは1人の魅力的若者(ヒ-ロ-)から始まる。勿論彼の成績が良かったからと言う事は言うまでも無い。

今になって考えると、放送通信手段の変化の貢献も見逃せない。ライブで茶の間にMLBがそのまま入ってくるのである。野球業界のル-ルがそれを先送りしていただけの事かもしれない。情報技術革命の恩恵である。まさにIT革命のもたらしたいい例である。
日本の野球少年は、まさに全世界のレベルで競争する(できる)事になる。

グロ-バル化(国際化)とはこんな事であって生活に、又価値観に直接影響して来る事なのだと思う。規制緩和の効果と言ったり、IT化の効果と言ったりすると何か世界の違うところで起きている感じがして具体的イメ-ジが湧きにくいが、こんな事で考えると身近に感じて解りやすい。
商店街で言えば旧国道周辺とバイパス周辺と捉えてもいい。
どちらでも、世間に支持されることが重要だと思う。

規制緩和とは新しい道を造ると言う政策でなければならない。人が通りたがる道である。
村上龍の小説に、希望の国のエクソダスと言う本がある。主人公は「ぽんちゃん」と言う少年である。彼が言ったセリフの中に、「何も無かったけど希望だけがあった戦後と言う時代のル-ルに、何もかもあって希望だけがない今の日本に居る僕達が従わなければ成らないのか解らない」と言うものがあった。
本当に最もだと思う。

もう、変化が始まっている。船井幸雄の言う「101匹目の猿」が現れると、なだれ現象的に劇的変化があるかもしれない。
着いてゆかなければ乗り遅れてしまう………

BON

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