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コラム「説く盛りどんぶり」 56杯目

計画外流通米

51パーセント。平成12年産米の集荷率である。実に半数は計画外流通米なのです。生産量から計画流通米の集荷量を差し引いた「農家保有米等」は実に465万トンまで拡大している。
全国平均で前述の数字であるが、生産消費が混在している西日本では集荷率低下が著しい。東海地区30%割れ、四国九州でも40%割れとなっている。
最高は北海道、秋田の71%ですが、生産量に対する消費人口を考慮すると計画外米の数量はかなりのものになる。
ここで、計画外流通米にも二種類あることを知らねばならない。
秋に現金化するために未検査米で少々安値でも売ってしまう米と、計画外で検査を受け、特別栽培米として付加価値をつけて販売する米であります。
特に東北や北陸では米専業農家が多いので後者をめざす人がかなりいます。生産者直売はほとんどが平成6年の米パニックに注文が殺到したのを契機に始まったようです。食味にこだわり本物を追求している人や対応をキチンとしている人は残っていますが、やはり作るプロと販売するプロは同じではありません。毎年数量が落ちているのが現状でしょう。
兼業農家でも勤め先などで米を捌いていることは普通になっています。
大都会でも信じられないくらい玄米が流通している。私が経営する会社では都市型コイン精米機を全国販売していますが、どこも盛況であり、直営で横浜や町田でコイン精米所を持っていますが、設置してからずっと右肩上がりで増えつづけている。
コメビジネスに関わる会社はいかに計画外米を取り込むかにかかっているといっても過言ではない。
ある会社は地元の農家と積極的に関わり、生産される米を秋に買い集め30キログラム袋のまま販売。隣接するコイン精米所でお客様がセルフで精米、持ち帰る店を展開し大盛況である。
いちかわライスビジネスでも米部門は生産者と直接取引するこだわり米がすっかり主流となりました。
これらを商品化、ブランド化して提供し、好評を得ています。
コメビジネスに関わるやり方も地域地域で異なるわけで、そこにどのような作り手と買い手のニーズがあるか分析すればおのずと答えは出てくると思うのです。

みのる

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